オトナな柳楽に世界が注目!新作試写会で2年ぶりカンヌ凱旋
少年からすっかり大人になった柳楽優弥(中央)。中江功監督、夏木マリとグラス(ジュースですが)を手に持つ姿が決まってます=カンヌ
【仏カンヌ22日=古田貴士】一昨年のカンヌ国際映画祭で史上最年少にして日本人初の最優秀男優賞を受賞した俳 優、柳楽優弥(16)の最新主演作「シュガー&スパイス~風味絶佳~」の海外バイヤー向けの試写会がこのほどカンヌで行われた。舞台あいさつとPR会見の ため2年ぶりに現地入りした柳楽の成長した姿に各国メディアは興味津々。柳楽も「カンヌに戻って来られてうれしい」と笑顔を見せた。
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2年前、「誰も知らない」(是枝裕和監督)の名演が世界を騒がせた柳楽。大きくなって再びカンヌに帰ってきた。
正式出品ではないが、成長した柳楽の姿を一目見ようと、上映前の取材に、仏のAP通信の仏支局をはじめとした海外メディア5社が参加。市内のオリン ピア劇場で行われたバイヤー向け試写会には米、英、仏、独など約20カ国のバイヤーが集まり、柳楽は「改めて賞の大きさを感じました」と2年前の快挙をか みしめた。
配給元の東宝の国際部によると、10社から正式オファーがあり、とくに韓国、香港、シンガポールのバイヤーからは「柳楽くんのキャンペーンをやってほしい」と希望があったという。
会見の質問は、カンヌ凱旋の感想に集中。カンヌ名物のレッドカーペットを2年ぶりに見た柳楽は、世界中の銀幕スターとともに歩いたことを思いだし、 「すごいなぁ~」としみじみ。シャイな柳楽だけに口数は少なかったが、再訪したカンヌの地に興奮した。また前回は中学受験を控え、観光できなかった同地を 思う存分楽しんだ。映画祭会場付近を歩いたり、映画祭グッズを物色していた。
会見でも「自分用の香水を買いたい」と話すなど、わずか2年で急激にオトナに成長した柳楽。初の恋愛映画となる「シュガー&スパイス」(中江功監督、9月16日日本公開)で、沢尻エリカ(20)=写真=とのキスシーンにも初挑戦した同作に、「今までにないところを見せられた」と自信も。「レッドカーペットをまた歩きたい」と正式出品作を携えての3度目のカンヌ入りを心に誓っていた。
これぞ映画祭!のセクシードレスを着用したアヴリル・ラヴィーンとBoA。ブルース・ウィリス、役所広司(右から)とともに豪華4ショットを披露した=カンヌ
★BoAが初レッドカーペットに大緊張
21日夜(日本時間22日)にはアニメ映画「森のリトル・ギャング」(ティム・ジョンソン監督)の公式上映がメーン会場で行われ、オリジナル版で主 人公のアライグマの声優を務めたブルース・ウィリス(51)と日本版の役所広司(50)、同じくオポッサム役の歌手、アヴリル・ラヴィーン(21)と日韓 版で同役を務めるBoA(19)がレッドカーペットを闊歩。豪華な4ショットを披露した。
初カンヌのBoAは、「もともと歌手なのでカンヌの映画祭に来るとは思ってなかった。どうすればいいんだろと思っていたら、(カンヌ常連の)役所さ んが『ただ歩けばいいよ』と教えてくれた」と緊張した様子。BoAは史上初となる2カ国で同じ役の声優に挑戦。日本版主題歌も担当している(タイトル、発 売日は後日発表)。
2006/5/23 Sanspo